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★★★オクムラユウスケLIVE情報!!!★★★9月25日(日)『ヨコチンロックフェスティバル2011』@福岡・VooDooLounge■■■11月4~5日『Anus30H』 @広島・mugen5610
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2010年2月25日


プンタアレナスからバスでプエルトナタレスへ。(【BUS SUR】料金4000チリペソ)
バスターミナルにはホテルの客引き多数。
「ひとり5000ペソでwifiもあるよ~」と
調子のいいおばちゃんの言うがまま連れてこられた宿は
中心地からだいぶ離れたボロい宿だった。しかもwifiもないという。
宿は信用第一。ちょっとの嘘でも気分が悪いので当然、断った。

そして最初から決めていた宿「HOSPEDAJE ESTRELLITA」へ。

宿主のルーベンは寡黙だが人が良く、親切でキレイ好き。
一年前に最愛の妻を亡くした後、孫や甥っ子と一緒に宿の管理をしている。
妻を亡くす前のルーベンの写真を見せてもらったが、別人かと思うほど太っていた。
よほどショックだったのだろう。この一年で激ヤセしてしまったらしい。
時折見せる表情が哀愁漂いすぎて切なくなるが
一生懸命仕事してる姿に胸を打たれる。
妻との思い出がいっぱい詰まったこの宿を大事に守ることが
今のルーベンを支えているのかもしれない。

そんなルーベンの宿「HOSPEDAJE ESTRELLITA」は
日本人旅行者も多く利用しており
ルーベン自身も日本の旅行者に広く知ってもらうにはどうすればよいかと
試行錯誤していたので([地球の歩き方」に掲載されるにはどうすれいいか?と質問された・笑)日本人旅行者向けのチラシを作ったらとても喜んでくれた。
このチラシが、あらゆる日本人宿の情報ノートに貼られたりすれば、
もっと客は増えるはずだ。がんばれ!ルーベン!!!



さて、これから我々は『パイネ国立公園』の大自然をキャンプしながら
10日間かけてメインコース(128㎞)歩いて一周するのであります。
プエルトナタレスでは、その準備も兼ねてたっぷり買い物した。


なんせ10日分の食料だからね。
どうなることやら・・・


【プエルトナタレスのおすすめ安宿】
『HOSPEDAJE ESTRELLITA』
住所chorrillos855-PuertoNatales-Chile
電話413727-415548
★宿代/5000チリペソ(朝食付き)
★インターネット可(有料)※近所にフリーwifiのネットカフェあり
★キッチン・HOTシャワー
★日本語情報ノートあり
★パイネ国立公園までの送迎バスの手配
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日の出を見ようと極寒の甲板で1時間待つが
薄っすら空が明るくなるだけで朝日は拝めず。
客室に戻って二度寝。


朝食は「エンパナーダ」。チリやアルゼンチンではスタンダードな調理パン。
中身は肉まんの具に似てて、しかも焼きたてだからすこぶる美味かった。


そして、今日も氷河!

あと4時間くらいでプンタアレナスに着くなぁ~と思ってたその時!!


船と並走するようにイルカの群れが!!!
おおおおおー!どこまでもついて来るイルカたち。可愛いのぉ~。

これがクライマックスかと思いきや・・・
夕暮れ時の空が異様に綺麗で、幻想的だった。
水平線に虹の根元がポカンと浮いてて
そのすぐ横では放射線状の光が後光のように輝き
淡い桃色の空に不思議な形の雲がいくつも浮かんでて、
天国ってのはこういう景色なんだろうかと思うほど。


しゃ~しんには写らない 美しさ~があ~る~か~ら~♪

PM9:00 プンタアレナスに到着。
そのまま、船着場から5分ほど歩いた芝生の上にテント張って寝た。


『貨物船の情報』
プエルトウィリアムス~プンタアレナスへ行く貨物船は毎週土曜日のみ出航(要予約)
シート/170USドル  ベッド/210USドル
※ウシュアイアからプエルトウィリアムスまでのボート代130USドル(高い!)

2010年2月20日


AM8:00 船着場に貨物船が到着。


客室のシートは市バス並に狭いが、コーヒーや紅茶は飲み放題。
これからチリの海峡を通ってプンタアレナスまで36時間の航海。


AM11:00 一回目の食事。
貨物船なんで期待してなかったけど、予想以上に美味い!
その2時間後、ハム・チーズサンドが出た。美味い!
チリはハムとチーズがとても安い。
日本では贅沢なハム・チーズサンドもこの国では
"おにぎり”のような手軽さで食べられる。


天気も快晴!でもやっぱり寒い。



しばらくすると「YENDEGAIA」というチリ軍の駐屯地(?)のような島に立ち寄り
大量のカヤックや食料などを船に積め込んでいた。


それにしてもこの島、店もなければ、女もいない。牛と馬と犬と男だけ・・・
さっきまで船に乗ってて、一番後ろの席で浮かない顔してたおじさんは
実は、この島に新しく配属される人だった。そりゃ、嫌だよな~。


再び船が出港すると、島に残された軍の男たちが
いつまでも手を振っていたのが印象的だった。




そして氷河!!!!


こっちは氷河から滝!!!!

あんな氷河、こんな氷河。いろんな氷河を見た。
山からしてみれば勝手に出来上がった氷河も、人間からすれば
まるで計算されて作られたかのような芸術品に見えてしまう。



PM5:30 晩ご飯。早すぎ!!!
その2時間後、何故かハム・チーズサンドが出てきた(夜食?)
一日4食。お腹は常に満腹状態だった。



日が沈む頃、空は深い深い青に染まる。
それは「キタノ・ブルー」よりも青かった。
2010年2月19日

ウシュアイアよりもさらに南の町(島?)プエルトウィリアムスまでボートで移動。
そして翌朝、
貨物船に乗ってビーグル水道を通りながらプンタアレナスまで行く予定。


早朝の出発にもかかわらずウシュアイアの船着場まで
見送りに来てくれたジュンさん。うれしいなぁ。
船を待つ間、たわいもない会話ばかりしてたけど
ホントは感謝の言葉でいっぱいでした。

ウシュアイアからプエルトウィリアムスまで1時間半。


途中、世界最南端の灯台に立ち寄ってくれた。
いい寂れ具合。哀愁漂う孤島の灯台。今にも鳥羽一郎が飛び出してきそうだ。

港に近づいてくると、あちこちに虹のアーチが!

さらに海岸沿いの歩道のあちこちに大量の糞が!
馬糞?牛糞?とにかくデカイうんこだらけ。

とりあえず、明日出航する貨物船に荷物を預けて、町をぶらつく。


・・・ぶらつくといっても、なーんにもない町。


観覧自由の博物館に行ったり、セントロ(中心街)で食料買ったり。
・・・セントロといっても、十数軒の小さな店が並んでるだけで
一番大きな"スーパーマーケット”もこんな感じ↓

それはそれで寂しげな哀愁が「最果て感」たっぷりでよかったけども。
ただ、ここで一生暮らせと言われると・・・つらいかも。

今夜はテント泊。


海辺に放置されてるコンテナの脇にテント張って、ラーメン作って食べた。
夜寝てたらテントの側を馬のヒズメらしき音が横切ってちょっとびびった。
やはり道に落ちてたのは馬糞だったらしい・・・
ウシュアイア(日本人宿・上野山荘)で過ごした20日間。


巨大なタラバガニ食べたり(これで2000円!)


宿のみんなでうどん作ったり(10人前!小麦粉3㎏!!)


五右衛門風呂に入ったり


奥さんは宿主の綾子おばあちゃんの散髪したり


ビビンバ作ったり


トゥルーチャ(宿の飼い犬)と添い寝したり


僕は「指SM」なる荒技を発明したり

・・・で、のんびり過ごした。



上野山荘出発前夜の2月18日は僕の誕生日(33歳)でした。
牛肉のオーブン焼き、アボガドサラダ、ヒトヨダケスープ
さらに綾子おばあちゃんから鱈の差し入れもあり、さらに食後のケーキまで・・・

思いがけず豪勢な誕生日をみんなんに祝ってもらった。



長い付き合いになりそうな予感がする友人にも出会った。
人見知りの僕にはこれが一番大きかったかな。



『ウシュアイアのプチ情報』

上野山荘周辺にポコポコ生えてるキノコ「ヒトヨダケ」は
風味豊かで、歯ごたえも絶妙な柔らかさで、味も濃厚な絶品。
しかし、その名の通り収穫して一晩で真っ黒に変色してしまうため
市場での販売は不可能という珍しいキノコである。
ウシュアイアの隠れた名物やね。
旅行中、日本人宿に泊まると本棚には日本の小説・漫画・旅情報誌などがズラリ。
長く滞在するとついつい読んでしまうわけです。
これまで読んだ本を宿名と一緒に書いておくんで参考までに・・・

『風子のいる店』岩明均(漫画・全4巻)※ペンションアミーゴ(メキシコシティ)にて
『荒野へ・・・』ジョンクラカワー(ノンフィクション)※カサ・カサ(サンクリストバル・デ・ラスカサス)にて
『アムリタ(上・下)』よしもとばなな(小説)
『バガボンド』井上雄彦(漫画・20巻まで)
『アルゼンチン・ババア』よしもとばなな(小説)※日本旅館(ブエノスアイレス)にて
『寄生獣』岩明均(漫画・全10巻)
『七夕の国』岩明均(漫画・全4巻)
『ビーグル海峡だ!』あんばいこう(ノンフィクション)※上野山荘にて
『父の詫び状』向田邦子(エッセイ)

他にもちょこちょこ「つまみ読み」はしてますが
のめり込んだのは、このくらいでしょうか。

なかでも『父の詫び状』が素晴らしく、形としてはエッセイなんだけど
濃密な短編小説を読んでいるような見事な構成で、どっぷりハマりました。
ジ~ンワワァァァ・・・といつまでも余韻を残します。
久しぶりに凄いの読んだ気がする。
セントロまで歩いていこうとしてたら、うしろから「にゃー!」と言いながら
トコトコトコ!っと黒猫が走ってきた。



やけに人なつっこいヤツで、可愛い。
歩いてると足にまとわりついてきては体をスリスリ。

それからその道を通るとアイツがいないかなぁとキョロキョロしてたのだが

ある日、路肩で死んでいるのを見つけた。

最初は黒い子犬かと思った。
翌日も通りかかったので、よく見てみると黒猫だった。
「あいつだ」と思った。間違いなくアイツだった。
おそらく車にはねられたのだろう。
かわいそうだけど死体は苦手なんで見て見ぬふりした。
そのまた翌日も前を通りかかった。
冷たい雨が降ってて、まだ死体は放置されたままだった。
日本なら2日もすれば保健所が回収に来てくれるだろうけど
ここは違う。きっとこのまま腐っていくのだ。
すぐ近くにはゴミ箱があり、アイツの周りには入りきらなくなったゴミが散乱してる。
もちろん死んでるから雨に濡れても関係ないんだけど、
雨に打たれたままじっと動かないアイツがなんだか寒そうで、哀れで。
それにいつも通らなきゃいけない道だし、
毎日腐っていく姿を横目で見るのは耐えられず
宿に帰って、バケツとスコップを借りて、墓を作った。

不思議なことに、いつも人が通ると吠えまくる近所の犬たちも
墓を作っている間は、じっとしていた。
わかっているのか、いないのか、犬たちはじっと見守るようにこちらを眺めていた。
厳しい土地に暮らす動物同士。
その哀れな姿に同種でなくとも何か感じるものがあったのだろうか。
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